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神の畑 (Ⅰコリント3:1~9)

メッセージ

2013年3月9日富里キリスト教会
「神の畑」
(Ⅰコリント3:1~9)

1.私たちを一つにするもの

この富里教会を一つにするために、神様は私たちに聖霊様を与えて下さいました。パウロも言っています。「あなたがたは、聖霊による一致を守り続けるように努めなさい。からだは一つ、御霊も一つである。」(エフェソ4:3~4)私たちを一つにしてくださるのは、聖霊様の働きなのです。ですから、まず伝道とか奉仕とかと言う前に、この信徒の聖霊の一致と信仰の一致が確保されなければなりません。いくら奉仕をしても、また地域に向かって伝道してもそれは空しいことです。何の効果もありません。負けてしまいます。まるで、砂浜で砂の教会を作っているみたいなもので、大きな波がやって来るとすぐにもろくも崩れてしまいます。聖霊の一致がないからです。

もし、聖霊の働きを拒むならば、その教会は単なるボランティア団体であり、単なる聖書研究会に留まってしまいます。また、せっかく教会が造られても、教会員同士の争いと分裂によってすぐにバラバラになって消滅してしまいます。コリント教会がそのような危機的状態に陥っていました。「私はパウロ先生につく」、「私はアポロ先生につく」と言って、派閥を作り、自分のグループの利益のために、他の仲間と敵対視していました。そして、パウロ先生は、このコリント教会の分裂の問題は何かということを、素早く察知しました。それが、聖霊についての認識不足と霊的な判断力の弱さと、聖霊による愛の不足から来る人間的な肉的な対立だったのです。

ですから、先週お話しましたが、この手紙の中で、まず第一にパウロが、強調しコリントの信徒に気付かせたかったのは、聖霊によって神を知るという聖霊の啓示が必要であると考えたのでした。イエスを信じたクリスチャンは、皆一人残らず、神の霊によって神を知り、神を認め、信仰に入ったのだということです。私たちはあまり意識していないかもしれませんが、聖霊様の働きによって主を信じることができたのです。

聖霊様によらなければ、だれも「イエスは主である」と告白できないのです。(Ⅰコリント12:3)この神の霊を、皆さんは全員、受けているのですから、この聖霊様を認め、聖霊様に満たされることを祈り求め、聖霊様の導きと助けによって聖書を読み続けることが大事です。この聖霊様が。わたしたち富里教会を真に一つにするのです。私たちが一つになるのは、仲がいいからとか、趣味が合うとか、波長が合うということではなく、ただ一つ、この聖霊による一致以外にありません。

2.霊的には乳飲み子のような肉のクリスチャン

今日の個所であります3:1から読んでみましょう。
「兄弟たち、わたしはあなたがたには、霊の人に対するように語ることができず、肉の人、つまり、キリストとの関係では乳飲み子である人々に対するように語りました。わたしはあなたがたに乳を飲ませて、固い食物は与えませんでした。まだ、固い物を口にすることができなかったからです。いや、今でもできません。相変わらず肉の人だからです。お互いの間にねたみや争いが絶えない以上、あなたがたは肉の人であり、ただの人として歩んでいる、ということになりはしませんか。ある人が『わたしはパウロにつく』と言い、他の人が『わたしはアポロに』などと言っているとすれば、あなたがたは、ただの人に過ぎないではありませんか。」(Ⅰコリント3:1~4)

この聖書の個所に「霊の人」と「肉の人」と言う言葉が出て来ています。特に、「肉の人」のことを別な言葉で言い換えて、「キリストとの関係では乳飲み子」であるとか、3節では「ただの人」と言っています。コリントの信徒に対しては、あまりにも信仰がまだ幼かったために、霊の言葉では話すことができませんでした。いつも信仰の初歩的な教えしか話せなかったし、彼らはその部分しか理解できなかったのです。

聖霊の啓示をいただいていながら、それ以上に成長していないので、霊の言葉がまだ出てこないのです。パウロが少し難しいことを語ると、もう何を言っているのか理解ができない状態でした。でも、それでもいいのです。自分が解らないと言うところから、新しい信仰が始まるのです。一番問題なのは、知っているふりをすることです。分からないことを解らないとして、そこを真剣に祈りながら、聖霊様の啓示を求めながら考えるのです。何か月も思い巡らすのです。Ponder(英語=思い巡らす。池と言う言葉からできている。すなわち思いをため込むということです。)するのです。するとある時、聖霊様が働いて、その人の霊の目を啓いて、その御言葉の意味と奥義を示して下さるのです。これが霊の啓示です。みんなそういうふうにして聖書と取り組んできました。そこを通して、聖霊の啓示を受けて成長して行くのです。

私は皆様方が、霊的な鋭さを持った信仰を培って欲しいと願っています。確かに、コリント教会に限らず、自分を信仰に導き、バプテスマを授け、養って下さった牧師先生を敬い尊敬することは大事なことです。しかし、いつまでもその先生にばかり目が注がれて、肝心のイエス・キリストの姿が見えなくなってしまっていると、それは「ただの人」であり「肉的なクリスチャン、霊的にはまだ幼い乳飲み子」のようなクリスチャンだと言わざるを得ません。

ある一人の御婦人がおられました。自分を信仰に導いて下さった牧師先生を心から尊敬し、慕っておられました。ある時、その先生が神学校の教師としての招聘を受けまして、その教会を辞任することになりました。その姉妹は、本当にがっかりして、「先生、神学校でのお勤めが終わったら、またこの教会に帰って来てください。」と言って泣く泣く別れました。その姉妹は、その牧師が再び自分の教会に帰ってくることを4年間一生懸命祈り続けました。そして4年間の神学校での任期が終わりました。

ところが、てっきり帰って来てくれると思っていた先生が、別の教会に赴任されました。その姉妹は信仰を失ってしまうほどに、ガッカリして手紙を書きました。どうして戻って来てくれないのですかと。でも、この姉妹は、ある時、このコリント書から、自分の信仰はあのコリントの信徒のように、牧師につながっていた信仰ではなかったのだろうかと気づかされました。そして、戻ってこなかった牧師に、恨み、つらみを言ったことをお詫びしたという証しが載っておりました。

3.成長させて下さる神

大事なのはパウロ先生でもなく、アポロ先生でもなく神様だということです。
5節から読んでみましょう。「アポロとは何者か。また、パウロとは何者か。この二人は、あなたがたを信仰に導くためにそれぞれ主がお与えになった分に応じて仕えた者です。わたしは植え、アポロは水を注いだ。しかし、成長させてくださったのは神です。ですから、大切なのは、植える者でも水を注ぐ者でもなく、成長させて下さる神です。植える者と水を注ぐ者は一つですが、それぞれが働きに応じて自分の報酬を受け取ることになります。私たちは神のために力を合わせて働くものであり、あなたがたは神の畑、神の建物なのです。」
                     (Ⅰコリント3:5~9)

どちらも、コリントの教会のために働く同労者に過ぎないのです。一番大切なのは、その作物に命を与え成長させて下さるお方だというのです。蒔いた種には命があります。その命が芽を出し成長して実をつけて行くのです。そして二人の同労者は、その御言葉の種の命があるべきところで、成長を見守り支える働きだというのです。パウロもアポロも、同じ神様の目的のために召されて伝道者になったのです。

そしてあなたがたは神の畑であると言いました。ですから皆さんは畑なのです。
私はこの時ふとおかしいと思ったのは、どうしてパウロは「あなたがたは神の作物です。」と言わなかったのだろうかと思いました。皆さんは、神様が与えて下さった大切な作物だと言った方が、合うのではないかと思いました。でもパウロは、皆さんは神の作物ではなく、神の畑だと言いました。

この畑が皆さん方の心であると言っています。この畑に御言葉を植え、水を注ぐのです。御言葉の種を蒔いても、固い心では種を受け入れません。また、種が植わっても、そこに固い石や木の根があれば、作物は根を張ることができません。この木の根や石は、人間のかたくなな心です。ですからそこを掘り起こす必要があります。その根っこを掘り起こして除かなければなりません。また、周りに雑草や木があれば、光が射さないで作物は成長しません。これは、周囲のこの世の気遣いや心配です。それを取り除くために、木を切ったり雑草を引き抜いたりします。こうしてようやく、良い土地、良い畑ができるのです。これが皆さん方の心なのです。

ただ、大事なことは、神様から与えられたその御言葉の種をしっかりと肌身離さずに、心の畑に持っていることです。サタンは常にその御言葉の種を奪って行こうとして隙を狙っていますから、御言葉にしっかりと立つならば、御言葉に聴き従うならばやがて豊かな実をつけてまいります。その御言葉の中に命があるのです。その命が成長して実をつけるのです。パウロもアポロも、そして私も大上先生も草を取ったり、水やりをしてこの作物が実をつけるために働くものにすぎません。大事なのは、成長させて下さる御言葉の種の中の命なのです。それは聖霊の働きです。今年も、教会の畑にいろんな野菜が、それぞれのおいしい実をつけてなろうとしています。それを唯一の楽しみにしながら、皆さんと一緒に、神の畑作りをして行きたいと願っております。(岡田 久)      

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